竹崎活動報告・2000〜2005

2000年06月04日

竹崎利信モノローグin獨木舟
我はダルゲを名乗れるものと
     ―私家版宮沢賢治幻想旅行記第二章―

作/演出/出演/竹崎利信 照明・谷口知寿子 音響・桑田耕治、税所紋子
入場料:1500円(飲み物代込み)
13:30開場・14:00開演

竹崎の単独公演第一回。(テキストはこちら)獨木舟での公演は、通常営業時間内に行うことを基本としておりますが、この頃竹崎は三交替勤務の職場に勤務していたため、土曜公演ができず、獨木舟さんにご無理を願いました。照明・音響は、御付き合いのあった劇団「亀道楽ほのぼの一家」の谷口さん、桑田耕治・税所紋子夫妻にお願いし、かなり無理な注文と、信じられない稽古のやり方(!)に御付き合いいただきました。
この公演は6月に1回、7月に1回と、変則的な形態で行いましたが、こちらは第一回目・・・・・・テキストをごらんいただければおわかりかもしれませんが、モノローグ90分は初めての体験で、思えばあらの目立つ舞台であったと反省しきり。



2000年07月02日

竹崎利信モノローグin獨木舟
我はダルゲを名乗れるものと
    ―私家版宮沢賢治幻想旅行記第二章―

作/演出/出演/竹崎利信 照明・谷口知寿子 音響・桑田耕治、税所紋子
入場料:1500円(飲み物代込み)
13:30開場・14:00開演

さて2回目の公演。一ヶ月の猶予があり、一回目にできなかったこと、新たに付け加えたところ、不満の残ったところなど、充分に稽古を繰り返すことができ、自分としては手ごたえのある舞台でした。
trope OCTOBER'Sの仲間や、職場の仲間が来場してくれました。
この芝居には賢治の作品をあえて2編しか使用しませんでした。(「雨ニモマケズ」「我はダルゲを名乗れるものと」)あとは、これまで賢治の作品にかかわってきた竹崎の、賢治への思いを、ダルゲという架空の人物に仮託して語らせ、賢治作品にかかわることの一応の節目として構成したのです。
高校時代に感激した井上ひさし氏の「イーハトーブの劇列車」や夢枕 獏氏の「上弦の月を食べる獅子」
そして、ピッコロ演劇学校で御世話になった、秋浜悟史師の「賢治際」から非常に多くを学び、参考にさせていただきました。この場をお借りして、御礼申し上げます。



2000年09月30日

神田陽司独演会in獨木舟

畏友、講談師神田陽司氏の尼崎での独演会。夏の終りの怪談特集ということでで陽司氏は「円山応挙と幽霊画」を語ってくれました。私は前座として「終の岩屋」(半村良・作「能登怪異譚」より)を朗読しました。思えばこの朗読が、現在の獨木舟文学館へとつながっています。
「能登怪異譚」は能登の方言を駆使した、半村氏の怪奇短編集ですが、白石加代子さんが「箪笥」というその中の一篇を語られていたのを聞いて、やってみたくなりました。竹崎の能登弁もおもいのほか好評で、お客様皆さんに、涼しい時間を送っていただくことができたようです。



2001年11月04日

獨木舟オペラ第1弾「コシ・ファン・トゥッテ」
       出演                  スタッフ
フィオルディリージ:納谷知佐        構成・演出:竹崎利信
ドラベルラ:大下ゆき             照明:越知美奈子
デスピーナ:木村直未            ピアノ演奏:本多千紘
フェルランド:土田景介
グリエルモ:迎 肇聡                 後援
ドン・アルフォンソ:森 孝裕          獨木舟友の会
ジョバンニ:竹崎利信           

モーツァルトのオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」を原語で、しかも獨木舟という小さな空間でどう表現できるのか?オペラに関する知識も、音楽的な素養も大きく欠損している竹崎に突きつけられた難問でした。
出演者は皆さん若き声楽家達で、全曲通して唄い演じたいという希望もあり、結果、竹崎が原作にないジョバンニという役を創作し、曲の内容や、場面場面の説明を登場人物として語ると言う事にし、店内の奥と、入り口付近、カウンター内を演技エリアとして使用し、狭い舞台上で登場人物の身動きが取れなくなるのを避けました。
オペラが始めてというお客様が大半でしたが、身近で聞く迫力のある歌声と、テンポの早い進行で、なんとか楽しんでいただけることができました。
構成・演出などとえらそうに書いてしまいましたが、何も知らない竹崎に、オペラのいろはから、作品の内容など、辛抱強く教えて下さった、出演者の皆さん。この作品は、99%あなた方自身のものです。
照明をお願いした越知美奈子さんには、直前の段取りの変更など多大なる様々なご迷惑をおかけしました、この場をお借りしてお詫びいたします。そして、全曲の伴奏をピアノで弾き通した、本多千紘様。あなたはすごい!尊敬いたしております。



2002年03月09日

揚琴と朗読の夕べ
  13:00開演/入場料2000円/於・獨木舟

第一部・揚琴ソロコンサート(揚琴演奏・友枝良平)
第二部・私家版宮沢賢治幻想旅行記第三章
                 〜降りしきる雪の彼方に〜
      (語り・竹崎利信  音楽/揚琴演奏・友枝良平)

少し長くなりますが・・・・・・
 獨木舟で、友枝良平氏が揚琴の演奏会を初めて開かれてから何年になるのか良く憶えてはいないのですが、とにかく私は、第二回目の演奏会に御邪魔しました。そのとき初めて聞いた‘揚琴’という楽器の奏でる繊細で、それでいて広がりのある音色にすっかり魅せられた私は、いつか友枝さんと一緒に何かできたらいいなぁーと、漠然と思っていました。しかし、見かけによらず(誰も信じないかもしれませんが)ひとみしりの私は、その時直接友枝さんに話しかけることができませんでした。
それから何年かたったある日のこと、偶然に獨木舟のカウンターでお話しする機会があり、私の懇願と、マスターのプッシュもあって、ようやくご一緒する機会が持てた・・・・・・それがこの公演です。
 
「ダルゲ〜」を終えてから、第一章の決定稿もでき、この先どう展開していくか悩んでいた「私家版賢治幻想旅行記」シリーズ。友枝さんの演奏される揚琴のCDを聴きながら私は、ふと「雪」をイメージしました。同じフレーズが繰り返されているようで微妙に変化していく音律、波動のようにふるえを伴って時には大きく時にはかすかにうねる音の波・・・・・・それが、雪の降る音、降りしきる雪の情景と結びついたのです。― その時、私の中で賢治の行く先が定まりました、次に進むべき情景が浮びました。

「・・・・・・にいさん・・・・・・あの冷たいあめゆきをとって来てください。私がこのせかいに生きたさいごのたべものをとって来て・・・・・・」むしばまれた体の内側から燃えさかる熱の中でうわごとのように賢治の耳につぶやいたとし子の言葉、きれいな緑の松の枝につもったつめたい痛いそしてやわらかな雪の白さ。別れとそして、幻のなかでの再開。

― あめゆじゆとてちてけんじや あめゆじゆとてちてけんじや あめゆじゆとてちてけんじや あめゆじゆとてちてけんじや あめゆじゆとてちてけんじや あめゆじゆとてちてけんじや ― 
絶望、そしてそこから生まれる希望・・・・・・ではない、「祈り」を語ってみたい、揚琴の調べと共に・・・・・・

そして、降りしきる雪の彼方にができました。

「永訣の朝」を始めとするとし子を想う詩、「手紙」という童話、そして「雨ニモマケズ」「よだかの星」など― 「ダルゲ〜」と違い、ほとんど全てが賢治の言葉です。それを私の語り(騙り)と揚琴の力で具現化する試みを、友枝さんと一緒に構築しなければなりません。
 それから、友枝さんとのメールのやり取りが始まりました。曲の挿入箇所から、その雰囲気、テンポやタイミング。実際に合わせる時間がほとんど取れない二人にとって、本当にこの電子の手紙はありがたいものでした。こうしてやり取りしたメールで、一冊の本ができるようになった時、ようやく稽古の日がやってきました。
 稽古の時間は、長くはかかりませんでした。一度、打ち合わせをしながら大まかに通し、そして、本番どおりのリハーサル。御互いの息をはかりながら、音にせりふをのせ、そのせりふに音を重ね、打ち寄せる波、降りしきる雪、深くしずかに燃える熱の炎、それらが音とせりふをつつむ・・・・・・
 至福の時間が終り、「では、今日はこれくらいにしましょうか」と、どちらともなくうなづいていました。残念ながら、役者同士のせりふのやり取りで、私はこの快感を味わったことがありません。これが、セッションなんだなぁと、思いました。

 公演当日のできがどうだったかは、ご想像にお任せいたします。
 もしご覧になった方で、このページをお訪ねくださった方は、感想をお待ちしております。(2年前のこと、どうか美しい思い出になっていますように)

 この公演がご縁で、その後も友枝さんとはいろいろな御仕事をご一緒しています。そしていつも、新しい試みと、新しい発見を連れてきて下さいます。

 私は心ひそかに、友枝良平氏のことをこう呼んでいます。

 天の音楽を奏でる人― 「天楽師」 ― と



2003年01月18日

第5回『宮沢賢治の童話を語る会』
  <新春特別企画>語りと揚琴のコンサート
   
第1部:私家版宮沢賢治幻想旅行記第3章「降りしきる雪の彼方に・抄」
      *揚琴演奏・友枝良平 語り・竹崎利信
第2部:揚琴ソロ演奏
      *奏者:友枝良平
第3部:賢治童話「雁の童子」
      *揚琴演奏・友枝良平 語り・竹崎利信
 ・と き:2003年1月18日(土)PM1:30〜3:30
 ・ところ:HOO工房(篠山市沢田甲391)
 ・チケット:1000円

ある日のこと、神戸新聞の阪神版に、私の「賢治の語り」についての紹介記事が載りました。それから数日たって、その記事を御覧になった、篠山市のHOO工房加藤昌男氏から、賢治童話を語る会へのお誘いのお便りをいただき、実現したのがこの公演です。
先年、獨木舟で友枝氏とご一緒した「賢治幻想旅行記第三章」を短めに構成しなおしたものと、揚琴のソロ演奏、そして賢治の童話「雁の童子」に於ける揚琴と朗読のコラボレーションと、盛りだくさんのものでした。



2003年08月30日

「よだかの星」
2003年8月30日クラーク記念国際高等学校芦屋キャンパス職員研修・2003年9月21日嬉野台生涯教育センター第1研修室・2003年10月4日クラーク記念国際高等学校 姫路キャンパス・2003年11月15日クラーク記念国際高等学校芦屋キャンパス・2004年5月7日関西文化芸術学院・2004年9月23日生涯学習会館(神戸市須磨区)

獨木舟文学館第三話「鳥の物語」から、思わぬつながりで友枝氏との再共演が決まりました。今後も様々な場所で皆様にごらんいただく予定です。主催の「こども教育支援財団」から、「よだかの星」に代わる演目をという要請で、「葉っぱのフレディ」に取り組むことになりました。



2004年01月24日

 第11回『宮沢賢治の童話を語る会』
  <新春特別企画>語りと揚琴のコンサート PartU

  第1部:詩の朗読「真空溶媒」・揚琴ソロ演奏
      *語り・竹崎利信    *奏者:友平 良平
  第2部:賢治童話「北守将軍と三人兄弟の医者」
      *揚琴演奏・友枝良平 語り:竹崎 利信
      
 ・と き:2004年1月24日(土)PM1:30〜3:30
 ・ところ:HOO工房(篠山市沢田甲391)
 ・チケット:1000円

上記、賢治童話を語る会に二回目の出演。私と友枝氏の参加は、定例化されそうです。
ちなみに2005年1月の演目は「よだかの星」の予定です



2004年10月10日

納谷知佐ソプラノリサイタル・オペラ「リゴレット」ハイライト
2004年10月10日(日)高槻現代劇場中ホール

ソプラノソリスト、納谷知佐さんとの3度目の共演は彼女のリサイタルでした。通常オペラのハイライトは麗しき女性司会者がそのストーリーを解説し、それから歌が始まるということになっているようですが、そんな普通のこと(!)はしたくないと納谷さんはフルオーケストラでほとんど通しのオペラをリサイタルでやってしまうという勇気ある行動に出られたのでした。私は影のリゴレットという設定で、物語が終わってしまったあとの彼の嘆きを、一人芝居で表現しながらストーリーを解説するという大役を仰せつかりました。いろいろと大変なこともありましたが、実に実りの多い御仕事をさせていただいたと感謝しております。



2004年12月04日

「葉っぱのフレディ」
講演会 「いのちと教育」
「日本のよき文化〜子どもへの継承者としてのおとなの役割」
講師 聖路加国際病院名誉院長・同理事長 日野原重明
●日時 平成16年12月4日(土)  開場12:30  開演13:15  終了16:15
●場所 神戸市勤労会館 大ホール(500人収容)

●対象 教員及び教育関係者、保護者、一般
特別演目 「葉っぱのフレディー」揚琴:友枝良平・朗読:竹崎利信  
●開催にあたって
こども教育支援財団では、これまでにも年に数回の教育講演会を実施、教育関係者や保護者へテーマを持った教育問題を投げかけ、共に考える機会を提供してまいりました。
今年度は、昨今の痛ましい事件を鑑み、いのちの大切さ、生きる力について、親や教師は子どもたちへどのように伝えていけばよいのか、いのちの教育についてとらえなおす機会をしたいと思い、講師に日野原重明先生をお迎えし、また特別演目には「葉っぱのフレディ」を設定、継承者としての大人の役割を今考える、一助となるよう企画いたしました。(主催者紹介文より)

友枝氏との共演も回を重ね、まさに阿吽の呼吸とも言うべきセッションになったと自負しております。思わぬ形で日野原重明 先生との共演も実現しました。



2005年01月30日

第17回『宮沢賢治の童話を語る会』
  <新春特別企画>語りと揚琴のコンサート PartV

  第1部・ 1、揚琴と語りによる「はっぱのフレディ」
       2、語り「私家版宮澤賢治幻想旅行記・抄−疾中と手紙」

  第2部:1、揚琴ソロコンサート
       2、揚琴と語りによる「よだかの星」

 ・と き:2004年1月24日(土)PM1:30〜3:30
 ・ところ:HOO工房(篠山市沢田甲391)
 ・チケット:1000円

HOO工房『宮沢賢治の童話を語る会』への参加も三度目となり、今回はこれまで何度も友枝さんとセッションを繰り返してきた「よだかの星」を上演できることに・・・・・・そのうれしさも手伝って、とても盛りだくさんの催しになりました。長時間お付き合いいただいたお客様には少しご迷惑だったかもしれませんが、「・・・・・・幻想旅行記」を一人芝居でなく、語りで試してみることができたことが、私にとってひとつの新しい発見となりました。
篠山の空に、よだかが羽ばたいた日でした。



2005年03月20日

「語りと揚琴を聴く会」

宮澤賢治「なめとこ山の熊」「よだかの星」+ 揚琴ソロ演奏
竹崎利信/語り  友枝良平/音楽・揚琴  演出/坪倉謙之

兵庫県西脇市・西脇市総合市民センター
開演・13時30分 入場料・1000円

主 催 「花香座」富永信義

昨年末、獨木舟文学館で上演した「なめとこ山の熊」で、友枝さんとの共演が実現いたしました。演出・坪倉氏の厳しい手直しを受け、文学館での語りとは一味違ったものに。
作品中に出てくる「こぶし(ひきざくら)」の花を舞台に配しての坪倉演出で、舞台は華やかでそれでいて静謐なものとなりました。



2005年06月04日

獨木舟文学館・特別企画
「揚琴と語りの夕べ」

第一部 揚琴と語りによる 宮澤賢治作「なめとこ山の熊」

第二部 1・揚琴ソロコンサート
      2・揚琴と語りによる 宮澤賢治作「よだかの星」
      3・揚琴と語りによる 伊東静雄作「病院の患者の歌」

18時開演 入場料・1500円(飲み物付き)
於・珈琲の店 獨木舟 

3年ぶりで、獨木舟に友枝良平氏をお迎えし、沢山の方に「なめとこ山の熊」と「よだかの星」をお楽しみいただくことができました。伊東静雄作「病院の患者の歌」は、獨木舟の店名の由来になった詩。開店40周年を向かえたこのお店への、友枝氏と私のささやかなオマージュでありました。



2005年12月31日

京都市・因幡堂平等寺 年越しコンサート(年越し万灯会)
  
語り/竹崎利信  揚琴/友枝良平

宮沢賢治 作「竜と詩人」「四又の百合」
 
31日午後11時20分開演 1日午前0時20分頃終演
¥1,500(要予約。定員100名)
  






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